役立つコマンドの使用例を掲載 裏コマンドあり

コマンドプロンプトのコマンド使用例をざっと紹介

ここではフォルダをディレクトリに置き換えて解説する。

例 フォルダ→ディレクトリ、サブフォルダ→サブディレクト

cdコマンド

cd ディレクトリパス
カレントディレクトリを変更。(カレントディレクトリじゃなくチェンジディレクトリの略だったと思う・・・)
例えばカレントディレクトリが下記のようになっていることを想定して。
C:\Users\Ctu.DEL-24>
同じカレントディレクトリ内にある「Videos」ディレクトリに移動するなら単純に
cd Videos
で済む
C:\Users\Ctu.DEL-24\Videos>

しかし「Videos」ディレクトリと同階層にある「Music」ディレクトリに移動するとなると

cd ..\Music
とコマンドを打つ必要がある。
C:\Users\Ctu.DEL-24\Music>
「..」は一つ上のディレクトリを指す。イメージ的に「Videos」ディレクトリからひとつ上がってからの目線で指定・・・って考えるとつかみやすい。
「\」じゃなく「/」でも
cd ../Music
じつは
C:\Users\Ctu.DEL-24\Music>
いける。

今度は上階層にあるCドライブ直下の「Windowsディレクトリに移動。


cd \Windows
同ドライブ内の移動であれば頭の「C:」は省略できる。
C:\Windows>

よって最上層ルートへの移動は

cd \
で済む。
C:\>

絶対パスでもいける。

cd \Users\Ctu.DEL-24\Documents
カレントディレクトリがどこであろうと
C\Users\Ctu.DEL-24\Documents>
移動できる

絶対パスであればカレントディレクトリを意識しなくていい。

後のほうで解説する「↑」、「↓」、「F8」等を併用すればコマンド入力はグーンと楽になる。

dirコマンド

dir ディレクトリ名
指定したディレクトリ内のサブディレクトリやファイルの一覧が表示。 単に「dir」だけだとカレントディレクトリ内のサブディレクトリやファイルの一覧が表示される。 オプション /b 作成日時やファイル容量などを非表示。サブディレクトリ名、ファイル名が縦に並ぶシンプルな表示。(見やすい) /d /bオプションに近いがサブディレクトリが「[]」で囲まれ、ボリュームのラベルやシリアル番号も表示される。 /od 日付の古い順に並び替え /o-d 日付の新しい順に並び替え

↓ユーザードキュメント内のサブディレクトリ名とファイル名の一覧が縦に並んで表示される。

dir /b C:\Users\Ctu.DEL-24\Documents

treeコマンド

tree ディレクトリ名
指定したディレクトリ内のサブディレクトリがツリー構造で表示される。ファイルも含めて表示させるには「f」オプションを追加。 (エクスプローラー的な表示) 単に「tree」だけだとカレントディレクトリ内がツリー構造表示される。 オプション /f ファイルも含めて表示 /a 階層構造の表示線を拡張文字ではなくASCII文字で表示
↓ユーザードキュメント内の構造をファイルも含めて表示。
tree /f C:\Users\Ctu.DEL-24\Documents

typeコマンド

type
「type ファイル名」とタイプすることでファイル内容がコマンドプロンプト画面内に読み込まれて表示される。
ユーザードキュメント内にある「text1.txt」ファイルの内容が表示される。
type C:\Users\Ctu.DEL-24\Documents\text1.txt

「type」コマンドはファイル内容の読み込みだけでなく複数のファイル内容を結合してひとつのファイルに出力する。
「file1.txt」ファイルと「file2.txt」ファイルの内容を結合して「file.log」ファイルに出力。

type file1.txt file2.txt > file.log

moreコマンド

more ファイル名
ファイル内容がコマンドプロンプト画面内に読み込まれて表示される。 ファイル内容にボリュームがある場合は「type」よりこっちがいい。 「type」コマンドだとファイル内容が一気に読み込まれるため参照にはスクロールが伴うが、「more」コマンドであれば、ページ下部に隠れて表示されていない部分をスペースキーを使って徐々に参照できる。
ユーザードキュメント内にある「text2.txt」ファイルの内容が表示される。
more C:\Users\Ctu.DEL-24\Documents\text2.txt

mkdirコマンド

mkdir
「mkdir ディレクトリ名」とタイプすることでカレントディレクトリ内に新たにディレクトリを作成できる。
カレントディレクトリ内に「directory2」ディレクトリを作成。
mkdir directory2
ユーザードキュメント内に「directory2」ディレクトリを作成。
mkdir C:\Users\Ctu.DEL-24\Documents\directory2

copyコマンド

copy コピー元 コピー先
ファイルをコピーする。 オプション /d コピー元ファイルが暗号化されていた場合、暗号化が解除された状態でコピーが作成される。 /v 正しくコピーされたか検査する。 /n MS-DOS 形式以外のファイル名のファイルをコピーする際、利用可能ならば(8+3形式)の短いファイル名に変更してコピー。 /y コピー先に同名ファイルが存在する場合、上書き確認メッセージを表示しない。 /z ネットワーク環境でコピーする際、接続が切れても、再接続時にコピーが再開される。

カレントディレクトリ内の「text.txt」ファイルをユーザードキュメント内にコピー。

copy text.txt C:\Users\Ctu.DEL-24\Documents

下記は「backup_text.txt」のファイル名でコピーされる。

copy text.txt C:\Users\Ctu.DEL-24\Documents\backup_text.txt

「y」オプションを付けることで上書き確認メッセージを非表示にできる。

copy /y text.txt C:\Users\Ctu.DEL-24\Documents\backup_text.txt

ワイルドカード「*」を使用することで複数の拡張子が共通のファイルをまとめてコピーすることもできる。
カレントディレクトリ内の拡張子が「txt」のファイルをすべてユーザードキュメント内の「backup2」ディレクトリ内にコピー。

copy *.txt C:\Users\Ctu.DEL-24\Documents\backup2
「backup2」ディレクトリは前もって「mkdir backup2」などで作成しておく必要がある。

「copy」コマンドは複数のファイル内容をひとつのファイルに結合して出力することもできる。

「type」コマンドでも同様のことができるが記述方法が異なる。

ファイル1とファイル2の内容を統合してファイル3に出力する。

copy ファイル1+ファイル2 ファイル3

xcopyコマンド

xcopy コピー元 コピー先
ディレクトリ内のサブディレクトリやファイル群をコピーすることができる。 「/e」「/h」「/k」のオプションを追加することで空のディレクトリや隠しファイル、ファイル属性も含め、すべての内容をコピーすることができる。
下記はCドライブ内のディレクトリ、ファイル、属性も含め、すべての内容をDドライブにコピー。
xcopy c: d: /e /h /k

カレントディレクトリ内の「data」ディレクトリ内のすべての内容を「data_backup」ディレクトリにコピー。↑「i」オプションを追加することで「data_backup」ディレクトリが存在しない場合でも「data_backup」が「ファイルか?」、「ディレクトリか?」の問いメッセージに「d」で応える必要がなくなる。

xcopy data data_backup /e /h /k /i

「y」オプションの追加で上書き確認メッセージを非表示にすることができる。

xcopy data data_backup /e /h /k /i /y
xcopyディレクトそのものではなく、コピーされるのはディレクトリが内包するサブディレクトリやファイル類だけ。

よって下記を実行すると「data」ディレクトリ内のサブディレクトリやファイルがデスクトップ上にバラバラの状態でコピーされる。

xcopy data C:\Users\Ctu.DEL-24\Desktop /e /h /k

renコマンド

ren 既存ファイル名 新しいファイル名
ファイル名を変更することができる。
カレントディレクトリ内の「text.txt」ファイル名を「newtext.txt」ファイル名に変更。
ren text.txt newtext.txt

moveコマンド

move 移動元ディレクトリ(ファイル)名 移動先パス
ディレクトリやファイルを移動。 「move」コマンドは「move 変更前ディレクトリ名 変更後ディレクトリ名」とすることでディレクトリ名の変更にも使用することができる。
カレントディレクトリ内の「text.txt」ファイルをひとつ上にある「backup」ディレクトリ内に移動。
move text.txt ..\backup

カレントディレクトリ内の「Classic」ディレクトリ名を「MyClassic」ディレクトリ名に変更。

move Classic MyClassic

delコマンド

del ファイル名
ファイルを削除することができる。
ひとつ上の「Schedule」ディレクトリ内の「2016_11_4.txt」ファイルを削除。
del ..\Schedule\2016_11_4.txt

rdコマンド

rd ディレクトリ名
ディレクトリを削除することができる。 オプション rd /s ディレクトリが内包するファイルやサブディレクトリも含めて削除(確認メッセージ表示) rd /s /q ディレクトリが内包するファイルやサブディレクトリも含めて削除(確認メッセージ非表示)

ひとつ上にある「Schedule」ディレクトリを、中身のサブディレクトリやファイルも含めて確認メッセージを表示させずに削除。

rd /s /q ..\Schedule

printコマンド

print /d:デバイスポート ファイル名
「print」コマンドに関してはプリンタ出力フォーマットの「prn」ファイルでないと、プリンターに送信はされてもプリントが実行されない場合が多い。 コマンドプロンプトからのプリントは、「notepad」を使用する方法でプリントしたほうが無難。 現在のWi-Fi等、無線通信によるプリンターの利用率を考えると、ポート指定のLPTやCOMは非現実的なので、実際は下記のような構文になる。
「test.txt」ファイルをノートパッドで開きつつ、プリンターに送信してプリントする方法。
notepad /pt "test.txt" "\\コンピュータ名\共有プリンタ名"


絶対知っておきたいコマンド
知っておくと便利なコマンドをご紹介。

pushd.コマンド

pushd.
今いる場所、つまりカレントディレクトリを記憶。

popdコマンド

popd
上の「pushd.」で記憶させたカレントディレクトリに戻る。

clsコマンド

cls
コマンドプロンプトの画面で「cls」とタイプすることで表示されている内容を消去。 たくさんのコマンド実行により、画面が見づらくなってしまった時に有効。

「Ctr + C」

cls
処理の終了。時間の掛かりそうな処理を取り消したい時や、コマンドプロンプト画面を大きくスクロールしてコマンド入力ポイントを見失った際にも「Ctr + C」が有効。 選択状態での「Ctr + C」はコピーした後に解除。それ以外では終了コマンドとして機能。

↑↓
コマンドプロンプトでコマンドを入力する際、[↑]キーを押すことで過去に入力したコマンドの履歴を表示させることができる。
[↑]押すごとに前の履歴へ移動。
[↓]押すごとに後の履歴へ移動。

F8
コマンドを途中まで入力して「F8」を押すことで履歴に応じて補完機能を働かせることができる。

ただしコマンドプロンプトを一旦、終了させると履歴は消えてしまう。

カレントディレクトリを指定してコマンドプロンプトを起動
コマンドプロンプトを起動させる際、エクスプローラー等でカレントディレクトリにしたいディレクトリ上で「Shift + 右クリック → 「コマンドウィンドウをここで開く(w)」」で、そのディレクトリをカレントディレクトリとしてコマンドプロンプトを起動させることができる。
コマンドプロンプトを起動してから「cd」コマンドを使ってカレントディレクトリを切り替える手間が省ける。

コマンド名は知っていても、具体的に、どういった時に使用すればよいのか疑問に思われている場合は、コマンドプロンプトの画面で「help コマンド名」とタイプすることで、そのコマンドの詳細を参照することができる。